ハルがアイスを抱えて戻ってきた。

「お待たせしました~!!」
ハルは皆にアイスを配る。

「アキト!はいお釣り♪」

「あ…。やるよ!!お駄賃や♪」

「やった♪じゃあいただきます♪」

「ほんまお前は可愛らしいなぁ。」
アキトの何気ない呟きに、一同は固まった。
ハルは顔を赤くしていた。

「…え…?俺なんか変なこと言った??」
アキトは周りを見渡した。

ヒカルとユイは微笑んで
「別に~♪」
「あ、アイスが溶けちゃうから食べよっ♪」
と言って、アイスを食べ始めた。

ハルも黙々とアイスを食べ始めた。



―夏休み前のテストも皆で乗り切り、待ちに待った夏休みが始まった。

サークル活動も盛んになってきた。
4人は毎日のようにサークルに行き、テニスを楽しんでいた。

「じゃあ、うちは美術サークル行ってきます♪」

ハルは美術サークルも掛け持ちをしていて、夏の美術コンクールの出展締め切りが近いらしく、テニスサークルの後のいつもの4人の集まりに参加しないことが多くなった。

「…あいつさぁ…最近忙しそうだな。」
アキトは呟いた。

「そうやなぁ。淋しい?」
ユイが軽く問いかけた。

「いや別に。あいついじれないから、おもんないだけ♪」
アキトは舌を出して答えた。