―五月

学力判定テストが行われ、掲示板に上位三十名の氏名と点数が張り出された。

その掲示板には多く生徒が集まり、ざわついている。

ハルとユイも見に行った。


一番 吉永陽人 300点

ハルとユイは唖然とした。

「300点って…」
「満点やん!!」

ハルとユイは叫んだ。


「あ、ヒカルくんとユイも載ってるやん!」

「まじ?!どこ~??」

ヒカルは11番。ユイは23番だった。


「うちの名前なんか絶対載らんわ~。」
ハルは笑いながら掲示板をチラ見すると
千秋 春という文字が見え、目を見開いた。

確かにハルの名前が載っていた。


以下の者は本日午後5時までに資料室まで来るように。

最上 佳那
青木 宏明
千秋 春
高橋 一也
…………


「…うちの名前……。」
ハルは落ち込んだ。
「残念やったなぁ。それより急いだ方が良いんちゃう!?今4時45分やで!!」

ユイの言葉にハッとして、ハルは行ってくる!と走り出した。


翌日。
ハルは一人、食堂でため息をついていた。


「どーしたん?」
という声で上を見上げる。