退院の日。
梨花子が梨花子の家で
“里衣!復活パーティー”
を開いてくれた。
梨花子の家に入った瞬間、クラッカーと退院おめでとう!!の声を浴びてびっくりした。
梨花子の家は広いから、いつもパーティー会場は梨花子の家。
パーティーにはクラスメイトと凌央、はるくんが来てくれてた。
あれから、凌央に会うのは初めてだった。
少しだけ、気まずい。
なるべく、目を合わせないようにしようと思った。
凌央は優しい。
あの日記を読んでから、知ってしまった。
あたしが抱いていた、凌央へのまっすぐな気持ちを。
それを思い出せない自分が嫌になる。
ボーッとしながら、おかずを食べてると、後ろから肩を叩かれた。
『里衣…』
凌央だった。
『このパーティー終わったら、二人で話そう』
『うん…』
それしか言い返せなかった。
あたし、今どんな顔してるんだろう…。
多分、うまく笑えてない。