次の日、カーテンから射し込む光に目を覚ました。
昨日はいつの間にか、寝てしまった。
枕には、涙の跡がまだ残っていた。
今日はリハビリ。
最近、うまくいってる。
松葉杖がなくても、少しの間歩けるようになれた。
先生によると、一週間後には退院できるとのことだった。
リハビリに通いながらだけど、学校にも行ける。
久しぶりに、皆に会える。
楽しみだけど、少しだけ緊張する。
起きてから、しばらくして看護婦さんが朝食を運んできてくれた。
病院食はあまりおいしくない。
だけど、残さないで食べるのはあたしの義務な気がする。
『今日もリハビリだから、食べて落ち着いたら、リハビリ室行くからねぇ』
あたしの担当の25歳の看護婦さんがあたしに笑いかけた。
『了解でーす』
『いい返事ね』
看護婦さんは、そう言って病室から出ていった。
やっぱり…
今日の病院食もおいしくなかったのに、残さず全て食べた。