『里衣、話があるの』
はるくんと、梨花子にそう言われた時、あたしは二人の幸せを悟った。
案の定、梨花子とはるくんは付き合うことになったみたいだった。
あたしは、自分のことみたいに嬉しくて、嬉しくて、涙が出そうになった。
はるくんも、梨花子も幸せそうに笑ってた。
『よかった、二人が幸せそうで』
『里衣は…、大丈夫なのかよ?』
はるくんが、いきなりそんなことを言ってきた。
『大丈夫だよ。
あたしは、弱さを武器にはしないから。
自分の足で、歩いて行くから』
『でも、里衣……』
『平気なの…! あたしは、平気、だから』