『星野…、勘違いしてる。

意味ないコトなんて、これっぽっちもねぇ。


怖いだけだろ?

いつまでも、今を見れない自分が嫌なんだろ?



星野は間違ってる。

一人だって、思うな。


これから、想い出にしてけばいい。

過去に負けないくらいの想い出、作っていけばいぃだろ??

そうやって、少しずつ今を見ていこう。

俺が、近くにいてやるから』





俺は、星野に向かって両手を広げた。



星野が体ごとこっちを向いた。


その顔は涙でグショグショだった。




星野はゆっくりと、柵に足をかけた。



こっち側に、星野が着地する。




そして、俺の腕に向かって飛び込んできた。




しがみつくように、俺に抱きつく。



俺は、そっと星野の小さな体を包んだ。