部活が終わり、帰る準備をしていた時。
『凌央!!』
優吾が息を切らして駆け寄ってきた。
『どうした!?』
『あれ…、星野純香だよな??』
優吾は屋上の方を指差して言った。
屋上に目を向けると、星野が柵を乗り越えて、フェンスに寄りかかるようにして空を見ていた。
“ここの屋上から見る星空って、すごいキレイなの。
あたしも、星になれればいぃのに”
星野の言葉が、頭の中をぐるぐる回る。
俺は屋上に向かって、走った。
優吾もあとから着いてくる。
俺は携帯を取り出すと、篤人さんに電話をかけた。
今すぐ来てほしいと伝えると、篤人さんはすぐに行くと言って電話を切った。
屋上に続くドアを開ける。