『もう、純香の哀しみも孤独も、共用できない。
純香に呼ばれても、もう行けない』
純香が持っていたシェイクを落とした。
机の上にバニラが広がる。
『おい…、純香『どうして!?篤人は…光を忘れたの…?』
純香は、立ち上がって叫んだ。
『違う、『ちがくない!!』
俺の言葉を遮り、叫ぶ。
『俺の話を聞けよ!!』
純香は俺が大声を出したコトに驚き、黙った。
『忘れたんじゃない。
光と話したことも、光がどんな笑い方だったかも、全部覚えてる。
でも、どれだけ哀しみに浸ったとしても何も変わらない。
光はもういないって現実を、俺は…、受け入れた。
前に進みたいんだよ。
純香にも、過去ばっかりじゃなくて今を見てほしいんだよ。
今を、生きてほしいんだ』