『光、うそだろ…』
俺の大親友の光が交通事故で死んだ。
昨日まで生きてた光が
昨日まで笑ってた光が
いきなり、俺の前から消えた。
その現実を受け入れるには、時間がかかった。
悲しみと、喪失感の中を純香と一緒にさ迷っていた。
同じ悲しみにふれ
同じ人を想い
それで、どうにか自分を保っていた。
でも、時間は確実に流れていく。
いつまでも、このまま立ち止まってる訳にもいかない。
俺は自分なりに、光の死を受け入れた。
そして、純香も説得した。
それでも純香は、光にしがみついて離れようとしない。
光の死を、受け入れようとはしなかった。
俺を責めて、自分も責めた。
そんな純香が危なっかしくて、いつの間にか自分の意思を言えなくなった。
ただ、怖がってただけ。