里衣に会わない間、色んなことがあった。
どうすればいいか、分からなくなった時に浮かぶのは里衣の顔。
あの時とは、違う俺になればいいんだと思って、
髪も明るく染めて、ピアスも開けた。
色んな系統の女の子と付き合ったりもした。
でも、どこか違う。
好きだとは思う。
でも、心に開いた穴を埋めてくれるような子とは出会えなかった。
全てがうまくいかない。
ムシャクシャする毎日。
親父から、度々聞く里衣の話。
里衣は元気でやってるんだ。
里衣の存在があると考えるだけで、立ち直れる自分がいたように思う。
それなのに、
不幸は何の前触れもなくやって来た。