『傷、平気っすか?』




『あぁ、平気。

あいつらが中学生に、かつあげしてて、それ助けようとしたらこのざまだよ』




桂木篤人は切れた唇を押さえながら笑った。





『名前、何て言うの?』





『中島凌央です』





『凌央か、俺のことは桂木さんぢゃなくて篤人でいいよ』





『ぢゃぁ、篤人さんで』





『ははっ。それでいいよ』




篤人さんは整った顔をくしゃっとさせて笑った。




もっと、厳つい感じかと思ってた。



派手な見た目なのに、中身はイイ人で初めて見たときとは印象が変わった。