そして、着信音の画面を開きメロディを鳴らした。
それは、パトカーのサイレンの音。
男たちは、血相を変えて逃げていった。
俺たちはその辺にチャリを停めて、一人の男にかけよった。
『大丈夫っすか?』
男は、ゆっくりと起き上がって
『大丈夫だ。サンキューな』
と頭を下げた。
男が頭を上げた時、俺はその顔を直視してしまった。
『桂木…篤人』
それは、一度だけ見かけた桂木篤人の顔だった。
『…ぇ、何で俺のコト知ってんの!?』
傷のある顔で、桂木篤人が目を丸くした。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…