私の家から学校は、電車で20分、そっからは徒歩10分くらいのところにある。
家から駅までは5分くらいの道のりだから、さほど急ぐことはない。
「学校着いたら席近くのこといっぱい話して仲良くなりたいな。部活は週1~2回のに入ってー、バイトして見たいな♪」
絵玲奈は期待を膨らませて登校した。
教室に入ると、もう結構の人が来ていて、みんなわいわい話していた。

「ねぇ、名前なんて言うの?」
隣りの男子が聞いて来た。
「…、遠山 絵玲奈です…」

「そんなに緊張するなって。俺は神岡陽希、よろしくなっ!」
ふわふわの茶髪に切れ長な目、程よくついた足の筋肉。私は、この時神岡くんに一目惚れしたのかもしれない。