広い部屋にポツンとあいつがいた。

せっせと案内状を作っている。

「コウスケ?」

アンが駆け寄って出来上がった封筒の山を確認する。

「すごーい。あとこれだけだったら余裕で出来る」

案内状はあと残り5~600程度になっていた。

「早くやれよ」

「はーい!」

そして本当に余裕で終わった。

「やったー。終わりーー」

すっきりとした達成感で一杯だった。

「なんか感動だね。ほとんどコウスケだけど」

彼はそんな私たちにはお構いなしで、案内状がぎっしり詰まったダンボールを次々と運んでいた。

一部を任されてるって聞いたけど、これもその一つなんだな。

重いダンボールを丁寧に扱う姿に少し見直した。

「イベントはちゃんとやってくれよ」

もう、せっかくちょっと尊敬したのに、なんでいつも意地悪な言い方しかできないのかなぁ。