「来てくれたの?」

「たまたま、近く・・・通ったから」

コウスケの学校とも家とも全然方向違うのに。

「心配してくれたんだ」

「ちょっと気になっただけだよ」

横を向いたコウスケの正面に回りコウスケの視界に入った。

「なんだよ?」

コウスケの顔が見たいし、私を見て欲しい。

「遊びに行こうよー」

「はっ?」

「私ずっと勉強してたんだから、今日くらいいいでしょ?」

「まぁ、いいか」

「うん」

「ちゃんと勉強しとかないと、次のテストも泣くぞ」

いつものイジワルな一言も全然平気。

「そしたらまたコウスケに教えてもらうから大丈夫」