梶さんのところに駆け寄ると、梶さんはあたしの頭をクシャクシャと撫でる。

「ちょ、なにするの〜?」

「ん? 犬みたいだったから」

「あたし犬じゃないっ!!」

「ははっ!」


……また、子供扱いされた。


梶さん……子供としてなんて、見ないで。


そう言いたいのに、

言えない自分が、すごく嫌だった。




「んじゃ、行きますか」

「本当に、梶さんの家に行っていいの?」

「いいよ。ってか、会わせたい奴もいるんだ」

「ふぅん」



そう言った梶さんは、すごく、優しい表情をしていた。