ひろくんに引っ張ってもらえなかったらあたし今ごろ……
冷や汗を感じながらも、仕方なくあたしたちは道を迂回することになった
「こっちでいいの?」
「うん」
気づくとあたしの前をひろくんが歩く形になっていた
もしかして先に歩いて安全確認してくれてる……?
「あの、ひろくん……」
「何?」
振り返るひろくんに思わずドキッとしてしまう
ってそんなこと考えてる場合じゃないっ
「あの、えと……林くんと真琴にスピード合わせてもらってもいい?」
後ろを振り返るあたしは林くんの顔を伺った
「俺は大丈夫……前進んで下さい」
そうは言うものの、いくら華奢な真琴でもそれなりに負担になるはずだ
「わかった。
だけどその前に休憩しよう」