「何?」
「何?じゃねーよ。次指されるぞ」
え?
「じゃあ次、勝又さん」
その男子の指摘通りあたしは名前を呼ばれる
「あ、はい」
そつなく答えたあたしは振り返った
「ありがと高木」
「うん」
ニコ、と笑うのは高木明良(たかぎあきら)
男女関係なく仲良くできるフレンドリーな性格
しっかりしていてこのクラスの学級委員でもある
「珍しいじゃん。勝又がボーッと窓の外見てるなんて」
「あたしだって考え事するときだってあるの。
それに今日少し寝不足だし」
「肌荒れるぞ」
ぷっ。高木から肌荒れって言葉を聞くとは……
「ありがと。
でも昨日騒ぎすぎただけだから今日はすぐに寝るよ」