そのあとは、なんだか自然な流れで手をつないで歩いた。



しばらく歩くと、柴田先輩の家があるっていうマンションの近くまで来た。



すると……。



派手な茶髪に、ピアスやリングをつけたヤンキーがあたしたちの正面から自転車に乗ってむかってきた。



ウチの学校の制服じゃないから、他校の友達っぽい。



「おーい、蓮! 今からユースケん家行くから、一緒に行かね?」



わ……柴田先輩の下の名前って、そういえば蓮っていうんだった。



あたしいつも“柴田先輩”って呼んでるけど、たまには“蓮”って呼んでみたいな……。



なんてコッソリ思ってると。



「悪いな。見てのとーり、今デート中」



柴田先輩は、あたしと繋いでる方の手を軽く持ちあげて、相手に見せた。