「笑わないって!絶対!だから言って?聞いてやるから。」

そう言うと楼栗の奴話を変えてきた。
俺がモテると言い出した。
モテてたら彼女いるだろーよ。

「モテねぇーよ?モテたら彼女いるだろ!…ってか話そらすな!」

すると観念したのか話してくれた。
話を聞くからに暗いところが怖い!肝試し、お化け屋敷がダメ。
そういうことか!
話を聞くと楼栗が可愛いと思った。
楼栗は守ってあげたくなる女の子。俺はそう勝手に決めた。
だから

「女の子なら怖くてもいいんじゃない?その方が可愛げあるって!」

そう言った。
すると楼栗は照れ出した。
…可愛い…。ん?俺はさっきから可愛いとしか思ってないぞ…。
俺、変態みたい…。うわぁー。
そういえばさっきから敬語…。堅苦しい。

「あと…敬語はいいから…タメ口で!」
「え…うん。わかった!」
「あと先輩もなしな?名前で呼べよ?」
「じゃぁ…叶矢…。」

えっ?楼栗が顔を赤くして俺の名前を呼んだ。
ドキッ。
気づかれないように

「うん。何?」

って聞いてみた。

「いや…呼んだだけ///」

ハハ。可愛い。
守ってあげたくなる。誰にもあの笑顔を見せないでほしい。
そう思ってしまう…。
しばらく授業が終わるまで話した。
「好きな食べ物は?」とか「部活は?」とか。
普通の話だ。でも俺にとってはこの時間がもっと続くといいのにと思ってしまうような二人の会話。
そう思っていると
キーんコーンカーンコーン…。
楼栗が戻ってしまう。
また話がしたい…。
よし!

「ちょい待ち!これ俺のケー番とアド!何かあったらいつでも連絡して!いつでも駆け付けるから!」

そう言って俺は教室に戻った。