『うん!私たちパフェ食べに来たんだ。確か五十嵐くんだったっけ?』


何も言えない私に変わって真理が五十嵐くんに答えてくれた。



『そうだよ。…ねぇ、俺もこっち来てもいい?ツレ帰っちゃってさ』



『……いいけど…さっきの女の人泣いてたよ?』



ようやく、顔をあげた私が五十嵐くんを見つめてそう言った。



もう、逃げないんだから!



私は、そう覚悟を決めた。



すると、


『ふっ。別に気にしなくていいんだよ…もう、別れたし』



さらりと悪びれた様子もなく、言う五十嵐くん。



『なんか…五十嵐くん小学校の頃と雰囲気変わった』



そう、私が好きだった頃の五十嵐くんは、人に対する細かい気づかいができる優しい少年だった。



だから、女の人を泣かせたまま放置するなんて…考えられなかったのだ。