「それ以上優しくされたら…あたし…晴太くんのこと、嫌いになれなくなるから…ひっく…好きになっちゃうから…」

言った。
言ってしまった…

『好き』って。

今にも顔から火が出てしまうんじゃないかっていうくらい熱い。
頭から湯気が出てるんじゃないかって思うほど…

でも雨女のあたしが恋なんてしていいわけない。
きっとフられるんだろうな。
それはわかってたから。言った所でどうせ…

「雫…ちゃん…」

ほらっ。すごく驚いてる。
まさか告白まがいなことをするなんて思ってもいなかっただろうから。

あたしは、結果を聞くのが怖くて目をギュッと閉じた。