もうどれくらい歩いただろう。
さすがに足が悲鳴をあげている。


私は路地の隅に座り込んだ。


それでも誰も私のことなんか見ない。
みんな自分のことで精一杯。


いちゃつくカップル。
騒ぐ金髪の女子高生たち。
ひたすらナンパしてる男の人。
微妙な歌を歌うギタリスト。



みんな自分のことで精一杯。
精一杯楽しんで生きてる。