しばらく歩いていると、声が聞こえた。
「おーいっ! 空我ーっ! お前、白井桜先輩と何してるんだよっ!」
その声に、私と空我くんは声がした方を見た。
いかにも『野球大好き!』って感じの男子が、こっちに向かって走ってきた。
「おー! 裕也じゃん。どーした?」
友達…かな?
なんか、仲良さそうに話してる。
「どーしたも、こーしたも……この先輩はかな~り、優しくて美人って有名な人だよ!」
……一部訂正。
優しいじゃなくて、ただのお人よし。
美人っていうのは大袈裟に誰かが言っただけ。
妹の雪こそ、美人と言うのに相応しい。
なんか……私って、どんなイメージなんだろ。