「あの、すみません。」


声が聞こえた方を見れば、新入生と思われる男の子。


爽やか、スポーツ男子! って感じで。


無邪気な笑顔で私を見ていた。


「道を教えてください。俺、道に迷っちゃって。」


「……あ、同じ高校だよね? えっと…案内しようか?」


私がそう言うと、屈託のない笑顔を浮かべた。


その笑顔に、胸がきゅーっと締め付けられるというか……なんか、変な感じ。


「ありがとうございます!」


眩しい笑顔……!!


胸が高鳴る。


「じゃあ、こっちね。」


私は、学校まで案内することにした。