そう小さく絶望した時、その中でも一際大きなテントから、煙が上がっていることに気が付いた。

「おい!煙上がってるけど…火事か!?」

「そんな筈ないじゃろうが。」

「お前、ウチの歌誌葉がそんなことする訳ないやろ。」


 少し言い合いをしていると、不意にテントの出入り口らしいところが開いた。


「何やねん騒がしいなぁ…もう…。」


 そして、その中から出てきた人物を見て、俺は、


「…ぁあぁぁぁぁぁっ!?」


 絶叫した。


「ぅおっ?なんやコイツ…新入りか?」


 なんとそこに居たのは、今朝の夢に出てきた、キスをしてきた美少女だった。