友愛「はぁっはぁっはぁ・・・」
 

駅に着いた。もちろん人も、電車の気配も全くなかった。


黒ずんだホームの上に1つだけ白いものがあった。


手に取ってみると、その手紙は、不器用に綺麗な文字で書かれた


あたしへの圭太からの手紙だった。


『友愛へ


急に行くことになっちゃったり、出発時間正確に言わなくてごめんね。


最後に友愛に会ったら行きたくなくなっちゃうと思ったから言わなかった。


ただそれだけでいいから理解して?


まだ中学だったからそんなにいい思い出もできなかったけど


俺は、友愛がそばにいるだけでそれが思い出だよ。


だから毎日が大切な思い出だった。


今までありがとう。俺は友愛に出逢ってから


友愛に出逢うために生きてきたと思ってる。


たまには帰るからさ。遠いけど、俺らの気持ちは十分近いでしょ?


ずーっと大好きだよ。


圭太より』


そんなこと言われたら・・・涙が止まんないじゃん。


でもあたし、置いて行かれたなんて思ってないよ。


あたしたちが大人になるためには、距離が少し必要だと思うんだ。


だから、今と変わらず









誰かを愛してください。