「・・・私、帰るよ。私がいても役に立たないし」

 サヤ子は安田にそう言うと、エレベーターの方へ戻ろうとした。

 サヤ子が完全に誤解している。

 「サヤ子、待・・・「また逃げる気?? 高村先生」

 「え??」

 サヤ子を呼び止めようとした時、朝倉先生が目を丸くしたサヤ子の腕を掴み『おじゃましまーす』と言いながら、俺を横ぎり勝手に中へ入って行った。

 「青山先生の顔に鼻くそでもつけようかな」

 安田が鼻をほじる真似をした。

 「は??」

 「俺、ゴリラだったら迷わず間違いなく確実に、青山先生にウンコ投げつけてたわ」

 「だから違うんだって、さっきのは・・「取り敢えず中入りましょう、桜井先生」

 安田は俺の話を遮って、瑠美に部屋に入る様に促した。

 「俺に言い訳してもしょーがねぇっつーの。まじ、しっかりしてください」

  安田は軽く肩で俺をど突くと、中へ入って行った。





 あぁ、こんな時ドリカムの何聞けばいいの??