「・・・サヤ子、俺の事・・・好き??」

  確認したくなった。

  『嫌い』とは言わない事は分かってるけど。

 サヤ子は人が嫌がる事は言わない。

 サヤ子は何て答える??

  「・・・翔太は特別。特別好きで、特別大事」

 サヤ子が真っ赤な顔をしながら『言わされた』と言って、山盛りに掬ったゼリーを食わそうとした。

 照れ隠せていない。

 かくれんぼだったら、1番に見つかってるレベル。

 「知ってた」

 不安だったくせに余裕かまそうとする俺も、多分嬉しさ隠しきれてない。

 でも、顔の赤みを抑えるのに必死なサヤ子は気付いてないんだろうな。

 風邪なのに、嬉しくて楽しくて仕方ない。




 あぁ、ドリカム聞きてぇ。

 うれしいたのしいだいすき聞きてぇ。

 もう、歌ってしまおうか。

 のど、ガッラガラだけど。多分、のどちんこひき千切れるけど。