頭の中に、ヘンな音

ぼーっとする目が



ハンガーを持ったハルトさんの
ソイツの後ろにスルリと回って
コートを脱がす姿を追ってる





なぜかソイツは、一瞬きょどったけど

小首を傾げる
ハルトさんの微笑を見て
それにカラダを任せて
ただ満足そうに笑った






そして立ち食いで
ケーキをむさぼる





「 はぁ… なんかこれも味しないな

というかハルちゃん!!


その女の教育、なんとかした方がいい!
こんな凶暴な…
絶対今後、トラブル起こすぞ?!


まずそれが、最重要事項であり
馬鹿な底辺の者の不手際で
自分の首も、絞め兼ねない!

まず ―――― 」






―――… それからしばらく

経営論だか、プロアクティブがどうだとか
なんだか難しい話を、ずーっとしていて


ハルトさんは
たまに咳き込んだり、激しくえづいたり
それでも話すのをやめない
ヤツの前の席に座って
なにも話さず 微笑みながら
それをジッと聞いてる





「 ね?! ――… わかるかなあ


子供には判らないか いやいや失敬

世界と言う物は
どの様に成り立ち ―――



まあ、まず君らの世代は
きちんとした本を読んだ方がいいな
ネットやケータイばっかり弄ってて
身のある、正しい知識を
得られる訳がないんだからなあ 」





「 ――… ハジメさん

お食事 終わりましたか? 」