私の日常を大きく揺るがす事態が起きた。 目の前に茶髪の男がフラッと立ちはだかり、そのまま前へ― 行く前に私が腕をつかんだ。 周りの人達は悲鳴を上げたくせに知らん顔でそっぽを向いている。 それと驚くほど軽い体に驚いてる間もなく電車がホームに到着する。 私は片を下ろして息をついた。 「あなた死ぬ気だったの?」 私は怒りを込めて聞いた。