「君…大丈夫?」 声をかけると、 「た……た…す…け……――」 あの子は最後まで言わずに意識を失った。 「おっおい!しっかりしろよ!」 「…………」 このままじゃヤバい。周りの人たちめっちゃ見てるし。楽屋に連れてくか……。 「じゃあ警備員さん。荷物お願いします」 俺は警備員にそう告げて楽屋へと急いだ。