「ん?何て言った?」

悪魔が、笑う。
眼鏡の奥のその瞳は
全てを知っているはずなのに。
反抗したいけど、出来ない。

「だぃ…す…。」

つまりつまり、
頑張って言おうとする。
でも、あともう少しが言えない。
完璧に屈したみたいでなんかずるい。


「志祐梨、もう1回言って?」

・・・意地悪な猫が笑う。
斜陽に照らされていた髪の毛は
所々、金色に輝く。
まるで本物の猫みたい。

でも、私は素直になれない。
結局は、狼少女だから。
だから・・・

「___・・・っ。
 あぁ、もぉ!大嫌い!」

___大好き!

悪魔な猫は、私を
ぎゅっと抱きしめ、