視線の先にいたのは、
班の友達であろう、男と
その男に何かを言われている店員。
その後ろに彼はいた。

「那月……!」

眠そうに、欠伸をしているが
服は選んでいるらしい。
何やら、片手で
服を取ったり返したり。

『宇田さんのポイントが100上がった!』

飛躍的に好感度を
上げている宇田さんは
1人、カットソーとにらめっこ中。
まぁ、ポイントがどうとか、
もう関係ないけど…。

服を選ぶ振りして、
段々と那月に近づく。
会話の、途切れ途切れが聞こえる。

「だから・・・__志祐梨…
 、…嫌いだ…。」


キ、ライ……?