・・・・・・っ!?
何で分かったの!?
もしや黒兎さんエスパー?
一言を理解するまで
多少の時間を要した。
まるで心の中を
読まれたみたいで。
「・・・好きじゃないし。」
出ました、狼さん。
乃愛(黒兎)の前でも
発動するなんて
よっぽどの物好き。
でも、黒兎の前では
かなり弱気で情けない狼みたい。
「はいはい、分かった。」
何を理解したのか、
黒兎から、白兎つまり
いつもの乃愛に戻ったようで
イスなどを淡々と片していく。
「帰ろっ♪」
笑顔で言われ、
鞄を持ち、走り出した。
少しだが、
もやもやが晴れた気がした。