「だからね、凛ちゃん。」 



私の頬を伝う雫を、叔母さんが持ってきたハンカチで拭き取る。



「こんな顔じゃ、卓也が悲しむ。」



左右の頬を引っ張られる。


「凛ちゃんは、笑顔が一番なんや。」



卓也の真似をする叔母さんが面白くて、私は偽りの無い笑顔を浮かべた。



「卓也、私の笑顔ちゃんと見えてるかな。」




早く、卓也に沢山笑顔を見せたいよ。