゛プラネタリウム゛
何か懐かしいと思ったら
昔、蘭が入院する日に一緒に見た懐かしの場所。
「これから、あんまり外出出来なくなるし…な!」
「フフッ、かなり嬉しい。」
「そうか…良かった。」
少し照れくさそうに、頭をポリポリ掻きながらセンセは嬉しがっていた。
今日が平日って事もあり、プラネタリウムはほぼ貸切状態だった。
五人で一列の席に座る。
「凛、本当に嬉しそうだね。」
自分の口元がいつの間にか緩んでいたらしい。
キュッと口を結ぶが、少し時間が経っただけで直ぐにまた口元が緩む。
そんな私を見て、四人はクスクスと笑っていたらしい。
でも、まだ何も写っていないスクリーンを静かに見上げていた私はそんな事気づかなかった。