ツンツン


ツンツン



誰かに頬っぺたをツンツンと突っつかれている。



「起きるから止めて…仁。」 



無意識にそう言いながら目を覚ました。


流羽が少し切なそうな顔で私を見ていた。


何でだろうか…、原因も解らない馬鹿な私は何時もの様にただ、



゛おはよう゛と言ったら


ニコッて笑いながら、流羽も゛おはよう゛と返してくれた。



「着いたよ。」



そう言われて、窓から外を覗くと見覚えのある景色が広がっていた。


まだ、10月の下旬だというのに少し雪が積もっていた。