「だから、見せたくなかったんだ。」



メソメソと私は流羽の胸の中に顔を埋めていた。



「俺だって、愛してるのに。俺はもっと昔から愛してるのに。……凛はズルいよね。」



そうだよ。


流羽の気持ち知っておきながら、他の男に対する涙流して流羽にすがりついてる。



「嫌なら、私を避けて。嫌なら、今すぐ私を放せば良い。」


「本当、ズルいよね。」



そう言いながら、流羽はずっと私を抱き締めてくれた。



「…今は、寝なよ。」


「うん。」



私はすんなりと夢の中へと堕ちて行った。