「はあ……」



溜め息が止まらなかった。

飛行機までの通路でも。

座席に座った、今でも。



皆、居るのに。


何でだろう、な…。



原因何て解ってる。


私の心を占めているのは


ただ、一人。


私の中に今、顔が浮かぶのは


ただ、一人。



「………じ、ん。」



本当に無意識に、私は彼の名前を呟いていた。