放課後。

舞は塚原くんと帰ると言ってたから、校門で別れた。





いつもならまた走って帰るとこだけど、今日は特に天気が良くて空がすごい綺麗だったから遠回りして帰ることにした。





いつもと違う道。

知ってる道なんだけど、知らない道。

通学路として通るのは、初めてだった。




きょろきょろ周りを見渡して、なにか発見しては一喜一憂する。


「このお花綺麗~!」

とか、

「あの子あんなに走って転ばないかな」

とか。





ふと空を見上げると、空がすごい綺麗で気分が上がった。



私は空が大好き。

綺麗だし、奥深いし、どこまでも繋がってる。

空を毎日見つめると、空の表情がわかってくる。



今日は雲ひとつない快晴。

澄んだ青い空に、キラキラ輝く太陽。



それだけで心が弾む。

この時の私は、なにかが起こる予感までした。






―まさかこれが、本当に起こるなんて。思ってもいなかった。―