多分今あたしの顔は湯気が出そうなくらい真っ赤だろう。
でも、そんなの気にしないもん!
それにしても早くティッシュを受け取ってほしいんですけど...
中々ティッシュを受け取ってくれないのであたしは顔をあげようとした。
その瞬間もの凄い力であたしは抱き寄せられていた。
 
「んっ!?」
でも抱きしめると言ってもそんな優しいものではなく
あたしの頭を自分の胸に押し付けて、あたしが顔を上げさせないようにしているみたいだった。
女の子なら誰もが夢見る王子様の腕の中...
そんな中であたしは窒息死しそうでした。
あたしは苦しくて腕の中で一生懸命動いた。
それでも王子様の腕の力は緩むことはなかった。

「おまえ...いい匂いするな...」

「は、へっ?」

突然言われたその言葉に目を丸くするあたし。
すると、王子様はあたしのワイシャツのボタンを外し始めた...
って、えぇ!!いや、何するのこの人!?

「い、嫌です!やめてくださいよ!」

「くっ...いいね、その顔...もっと嫌がれよ」
 
ドン、と背中に冷たい感覚。
両手首を掴まれたあたしには逃げ場がなかった
てか、見た目王子様なのに性格最悪じゃない!?
なんなのこの自己チュ-男!!