室内には淡い明かりが灯り、そこにいる三人を照らしていた。
よく似た二人を蓮がぼんやりと交互に眺める。
その視線に気付いたのか藤壺が顔をしかめて口を開いた。
「………蓮、やめてもらえませんか。私とゆかりを交互に見るのは」
「あぁ、悪い……しっかしよく似てんなぁ…。今までの比じゃねぇな…」
「そうですね、私も少し驚きました……」
藤壺と蓮の視線がゆかりへ向けられ、ゆかりはぎこちなく居住まいを正した。
「……居心地悪い思いをさせてしまってごめんなさい」
藤壺が柔らかい笑みをゆかりへ向ける。
その顔立ちは何度見ても自分とよく似ていた。
そして、その隣の蓮。
彼は一輝に似すぎている。
…変な夢だと、思わずにはいられない。
「……あの………これって私の夢でしょ?…ただの夢でいいんですよね?」
ゆかりの問いに、藤壺は困ったような笑みを見せた。
「ごめんなさい……夢は夢なんだけど、ただの夢ではないの」
「………それって、どういうこと?」