駿介side

千華が笑うから思わず笑った。
そしたら千華は喜んでくれた。
千華が笑うと俺まで嬉しくなった。
だんだん俺は千華に惹かれている。
雄哉には悪いけど誰にも千華を渡したくない。
おれのものにしたい。
初めての気持ちだからきつくいってしまう。
恥ずかしいから。
千華といると俺が俺じゃなくなる。
心臓がバクバクで目を見れなくなる俺が情けない・・・。
初めて女を守りたいと思った。

キキー!!!!

車のタイヤがスリップする音。
こっちに・・・・むかってる・・・・?
カラダが動かない。
や・・・・ばい

「危ない!!」

ドン!!

鈍い音が鳴り響いた。

「・・・っ」

意識が遠のいていく。
頭が痛い。
なにがおきたかわからない。
力を振り絞ってズキズキする頭に触れてみる。

「・・・血?」

ああそうか。
引かれたんだな・・・・・・
千華は?雄哉は?
おい・・・起きろよ。
何してんだよ。
情けねぇ。