バタン。

「よし行くか」

ドタン!

「いってぇ。どんだけ足首固定してんだよ!これじゃあ立てねぇよ。車椅子にするか」

俺の部屋は個室。
結構広い。窓からは海が見える。
今日の天気雲1つなく晴天だ。

ガラ。

まずは雪野からだ。

「すいません。雪野千華と言う子がここに入院してるとおもうんですけどどこの病室ですか?」

「雪野さん・・・・・あぁあの女の子。えっとちょっと待っててね」

「はい」

ここは一般病室か。

「分かったよ!4階の107よ」

「ここは何階なんですか?」

「ここは2階よ」

「そうですか。分かりました」

「4階に行くの?」

「はい」

「じゃあそこの一般エレベーターを使うといいわ」

「ありがとうございます」

車椅子は使いにくいな。
手がすぐ疲れる。

「あっ乗ります。すいません」

「いいのよ。どこに向かうの?」

「4階です」

「あら一緒なのね。誰か知り合いでもいるの?」

「はい。友達が」

「そう。うちの娘も4階に入院しててね」

「どうされたんですか?」

「車にはねられたのよ。でもね2人の男の子が助けてくれたから軽症ですんだんだけどね」

「えっ。もしかして雪野のお母様ですか?」

「え・・えぇそうよ。あなたもしかして」

「はい。俺は志岐駿介です」

「あなたが・・・・会えてよかった」

チン。

「さ、行きましょう」

「はい」

「千華はねもう目を覚ましているのよ。2日前に」

「良かった・・・・。今日は事故があってから何日目ですか?」

「5日よ」

「5日も・・・・・・」

「あの子ね目が覚めた瞬間にあなたの名前を言ったの。駿介君は?って」