…何、その反応。


いつも自分から繋いでいたのに。


「どうしたの?」

「えっ?いや、うん…ごめん、何でも」


そうやって、はにかんで笑うけどどこかぎこちない。
何だろう、本当に。


それから、言葉を発さない彼女に誘導されるまま俺達はゲーセンに入ってプリクラコーナーへ向かう。
初めて入る、プリクラ機の中。


「へえ、こんななってんだ」

「撮った事ないの?」


きょろきょろ物珍しく見回す俺に、少し笑いながら藤井さんは尋ねた。


「うん、初めて。だって、男同士ってあんま撮らなくない?
彼女もいないわけだし」

「そっか、確かにそうだね。じゃあ、私が初めてだ」

「そ」

多分、これが最初で最後。
俺が欲しいのは死んだ女の子、なのだから。

だから、プリクラを一緒に撮るとかあり得ない。