「…っはぁ…」



裏口の草に身を潜めている羚を見つけた。



「…っここに、いたのか……」




走ってきたから言葉が途切れる。





体育座りで顔を埋めている




「…………あぁ」




長い間と消えそうなくらい小さな声で確かに答えた。





「…何でここに来た?」




「……ニュース、見たよ」





話をわざとそらした。




そうしないと…オレが泣きそうだから。




「………そうか」





顔を上げた羚の顔は、
目は赤く腫れ上がっていた。