ねぇ、あなたはあの時泣いたよね。




嬉し涙を初めて見たあたしは、つい声を出して笑ってしまった。





『美緒、やべー!嬉しすぎて涙が止まらねーよ!』



『あは、あははははは!やば、やばい!あたしも笑いが止まらない!』




あなたとの恋人としての始まりは笑顔と涙で始まったね。






《ドアが閉まります》



今日も立って行くのか…。


自然にため息がこぼれる。





あなたと別れてゆっくり座れることがなくなったよ。


朝からずっと立って大学までの駅に行ってるよ。




あなたがいつもあたしの席をキープしてくれてた…


それがどんなに楽だったか、あなたと離れて気づいたよ。






『美緒、こっちこっち!』



『いつもありがとう』



『1時間も美緒を立たすことなんて俺にはできねーよ!』




いつもあなたはあたしを支えてくれたね。