「綾香、バイク乗って。」

「うん。」

慶介のバイクに乗って、誠也の家に行く。

誠也の家に行って、誠也のお母さんに

『あいさつ』を、する。

と言うのは、先週、誠也のお母さんと

久しぶりにスーパーで会って、

「いつでも、慶介君と綾香ちゃんで、

家に来てちょうだいね。待ってるから。」

と、言われたから。

誠也の家に行くのは、久しぶり。

「慶介、キンチョーするね。」

「・・・おぅ。」

誠也、どこ行っちゃったんだろう。

会いたい、帰ってきて。

「綾香、誠也は生きてるよな?」

「当たり前じゃん。」

信じてる。信じていいよね?