「今日で誠也が見つかって、一か月か・・・」
朝起きて、1人でそんなことを思っていた。
『綾香ーっ!!!ちょっと――――!!』
1階(リビング)からお母さんの大きい声がした。
こんな朝から何・・・・。
「なにー?」
私はお母さんに聞こえるか聞こえないくらいの声で言った。
『ちょ、ちょっと!!来なさいよ!』
あわてた声。これは何かある。
もしかして、宝くじあたったとか?
それとも・・・
『誠也君殺した犯人が自首したの!!』
え―――――?
返事をする間もなく、自分の部屋を出て、階段を駆け下りた。
そしてすぐに、テレビに目をやる。
テレビには[当時中学2年生だった誠也君を殺したと自首!!阿蘇 陽一容疑者(26)]という見出し。
そして、阿蘇 陽一の写真が映っていた。
「・・・・・金髪」
阿蘇 陽一。私の大切な友達を奪った。
阿蘇 陽一。私の大好きな人を殺した。
阿蘇 陽一。夢に出てきた金髪の男。